ミンチ解体とは?分別解体との違いと防ぐための注意点
ミンチ解体とは?
ミンチ解体とは、建物を解体する際に木材やコンクリート、金属、ガラス、断熱材などを分別せず、重機で一気に取り壊してしまう解体方法のことを指しています。建物を文字どおりミンチ状に粉砕して壊すことから、この名称で呼ばれるようになりました。かつては、足場や手作業による分別工程を省略できるため、工期が短く人件費をおさえられる解体方法として広く行われていました。しかし現在は、法律により原則として禁止されています。
ミンチ解体と異なり、現在広く行われている解体方法が、分別解体です。分別解体では、まず足場や養生シートを設置し、内装材や窓ガラス、断熱材、設備機器などを手作業で取り外します。そのあと、重機を用いて構造部分を解体し、コンクリートや木くず、金属くずなどを種類ごとに分けて搬出します。この工程により、廃棄物はリサイクル可能な資源として再利用されやすくなります。
ミンチ解体が違法になった理由
ミンチ解体が認められなくなった背景には、建設リサイクル法の存在があります。この法律は、建設工事で発生する廃棄物の分別と再資源化を義務付け、資源の有効活用と環境保全を目的として制定されました。コンクリートや木材、アスファルトなどの特定建設資材を使用した一定規模以上の解体工事では、分別解体と再資源化が義務となっています。
分別解体が義務化されている大きな理由は、環境汚染と健康被害のリスクです。古い建物にはアスベストが含まれている可能性があり、分別せずに一気に解体すると、有害物質が粉じんとして飛散する恐れがあります。また、資材が混在するとリサイクルが困難になるため、最終処分場での埋立量が増えてしまいうのです。違反した場合、解体業者には50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。さらに、違法行為と知りながら依頼した場合には、施主側が責任を問われるケースもあるため注意が必要です。
ミンチ解体を防ぐための注意点
施主として、知らないうちにミンチ解体が行われるのを防ぐために、いくつかの注意点があります。まず重要なのは、詳細な見積書を確認することです。工事項目ごとの数量や単価、廃棄物処理費の内訳が明確に記載されているかをチェックしましょう。解体工事一式といった曖昧な表記が多い場合は注意が必要です。極端に安い見積もりを提示された場合も、違法工事や不法投棄のリスクがないか慎重に確認しましょう。
廃棄物が適正に処理されたことを証明する産業廃棄物管理票のコピーを提出してもらえるか事前に確認し、提示を拒む業者は避けるべきです。また、解体業者が建設業許可や解体工事業登録を取得しているかも確認してください。これらの登録は都道府県で公開されているため、事前に調べることが可能です。
まとめ
ミンチ解体は、かつては一般的だった工法ですが、現在では環境保護と法令遵守の観点から認められていません。安心して解体工事を進めるためにも、法律を理解して信頼できる業者を慎重に選ぶことが大切です。
