解体工事で発生するアスベスト|特別管理廃棄物としての処理方法と注意点
特別管理廃棄物とは?
廃棄物処理法では、爆発性・毒性・感染性など、人の健康や生活環境に被害を及ぼすおそれのある廃棄物を「特別管理廃棄物」と定めています。一般の産業廃棄物よりも厳しい規制が課されており、保管・収集・運搬・処分のすべての段階で通常とは異なる流れへの対応が求められます。
解体工事においては、この特別管理廃棄物が発生するケースが少なくありません。代表的なものがアスベスト(石綿)とPCB(ポリ塩化ビフェニル)で、どちらも人体への影響が深刻であることから、処理方法が法律で厳格に義務付けられています。建物の築年数や用途によっては、使用されている可能性があるため、解体前の事前調査が欠かせません。
解体工事で発生しやすい特別管理廃棄物の種類
解体工事で発生する特別管理廃棄物の中で最も注意が必要なのが、アスベスト関連の廃棄物です。吹き付けアスベストや保温材など飛散しやすいものは「廃石綿等」として特別管理産業廃棄物に分類され、最も厳しい処理基準が適用されます。一方、アスベストを0.1%以上含む建材でも飛散性がないものは、「石綿含有産業廃棄物」として通常の産業廃棄物扱いになります。ただし、他の廃棄物と厳重に分けて管理する必要があり、混合処分は禁止です。
また、築年数が50年以上経過している建物には、変圧器や照明用安定器にPCBが使われている可能性があります。現在では製造・使用が禁止されていますが、解体時に発見された場合は特別管理廃棄物として適正処理する義務があります。その他にも廃油・廃酸・廃アルカリなどが特別管理廃棄物に該当し、いずれも通常の廃棄物処理業者ではなく、専門の許可業者への委託が必要です。
特別管理廃棄物を含む解体工事に必要な許可
アスベスト等が発生する解体工事では、「特別管理産業廃棄物管理責任者」の設置が義務付けられています。資格を持つ担当者が現場に配置されているかどうかを、依頼前に確認することが重要です。
また、処理を委託する業者がいる場合は、取り扱う廃棄物の種類に対応した許可を持っているかどうかを必ず確認しましょう。許可のない業者が運搬・処分を行った場合、解体業者だけでなく、適正な業者を選ばなかったとして施主に責任が及ぶこともあります。業者任せにせず、施主自身も特別管理廃棄物についての基本的な知識を持っておくと安心です。
まとめ
特別管理廃棄物は、通常の産業廃棄物と同じようには処理を行えません。解体前にアスベストの事前調査を行い、信頼できる専門業者をしっかり選定することでリスクを未然に防ぎましょう。

