解体工事の豆知識

解体工事で発生するコンクリート廃材の処理と再資源化の仕組み

コンクリート廃材とは?

コンクリート廃材とは、ビルや土木構造物などの解体・撤去時に発生するコンクリートの破片や塊のことを指します。鉄筋コンクリート造の建物はもちろん、木造住宅でも基礎部分はコンクリートで作られているため、木造住宅解体でも大量に発生します。

法律上の分類としては、コンクリート廃材は廃棄物処理法において「がれき類」に指定されており、産業廃棄物として適正な処理が義務付けられています。木造住宅1坪あたり約660kg以上のコンクリート廃材が生じるとされており、1棟解体するたびに数十トンの廃材が発生する計算です。

建設リサイクル法による分別解体と再資源化の義務

平成12年に制定された建設リサイクル法では、コンクリート廃材を含む「特定建設資材」を使用した一定規模の工事に対して、分別解体と再資源化を義務付けています。解体工事については床面積80㎡以上が対象となり、コンクリートをほかの廃棄物と混合せずに分けて解体・処理することが求められます。

この法律の施行以降、がれき類のリサイクル率は大きく向上し、令和7年に発表された環境省の調査では96%という高い再資源化率を達成しています。解体現場で丁寧に分別された廃材は中間処理施設へ運ばれ、破砕・分別されて再生砕石や再生骨材として生まれ変わります。再生されたコンクリートは、道路の舗装工事・歩道ブロックの材料や製鉄原料など、あらゆる現場で資源として有効活用されるのが一般的な流れです。

参考:令和6年度事業 産業廃棄物排出・処理状況調査報告書 令和4年度実績(概要版)|環境省

コンクリート廃材処理の流れと費用・注意点

コンクリート廃材の処理は以下の流れで進行します。

①現場での分別・一時保管

②許可業者による収集・運搬

③中間処理施設での破砕・分別・粒度調整

④再生資源として出荷

廃棄物処理の規制が強化されたため、解体工事全体のコストは高くなっています。解体工事の見積もりを取る際は、コンクリート廃材を含む産業廃棄物の処理費用が内訳に明記されているかを確認しましょう。万が一、解体業者が無許可業者への処理委託を行い、不法投棄された場合、廃棄物処理法違反となり、罰金刑の対象になります。

また、アスベストが含まれる可能性のある古い建物にも注意が必要です。アスベストを含有した廃棄物は、処理方法が異なるため、専門業者による事前調査で廃材の種類を把握したうえで処理を進めることが重要です。

まとめ

コンクリート廃材は解体工事で大量に発生する廃棄物ですが、適切に処理すれば90%以上が再資源化されています。法令を守った適正処理を行ってくれる業者を選び、安心安全に解体工事を進めましょう。