解体工事の豆知識

解体工事で使われる収集運搬車とは?表示義務と業者選びの注意点

産業廃棄物を運ぶ収集運搬車

解体工事では、建物を壊した際に発生するコンクリートがれき・木くず・金属くず・廃プラスチックなど大量の産業廃棄物が出ます。これらを現場から処理施設へ運ぶために使われるのが「産業廃棄物収集運搬車」です。

使用される車両はダンプ車が一般的で、廃棄物の種類や量に応じて2トン・4トン・10トンなどのサイズが使い分けられています。収集運搬を行う業者は都道府県から「産業廃棄物収集運搬業許可」を取得している必要があり、許可のない業者が産業廃棄物を運搬することは法律で禁じられています。

収集運搬車に義務付けられている表示

産業廃棄物を運搬する車には、平成17年4月の廃棄物処理法改正により、車両への表示と書面の携帯が義務付けられました。

車両の両側面に、「産業廃棄物収集運搬中である旨」「業者名」を鮮明に記載する必要があります。また、収集運搬を委託する場合は「許可番号」の表示も必要です。手書きは原則認められておらず、マグネットシートやステッカーを貼る対応が一般的です。

さらに、廃棄物の種類・数量・運搬先などを記載した紙を常時携帯することが求められます。委託された業者の場合は、収集運搬業許可証の写しとマニフェスト(産業廃棄物管理票)の携帯が必要です。表示義務は、不法投棄の抑止と廃棄物の追跡管理を目的としています。解体現場に出入りするトラックに表示がない場合は、無許可業者の可能性があります。

解体工事における収集・運搬の注意点

解体工事で特に気をつけたいのが「下請け業者による運搬」です。解体工事では元請業者が廃棄物の排出事業者となり、下請けの業者に廃棄物運搬を委託する場合があります。委託の場合は収集運搬業の許可が別途必要になり、許可なく運搬した場合は元請業者だけでなく施主に責任が及ぶこともあります。

また、アスベストを含む廃棄物は「特別管理産業廃棄物」として通常とは異なる厳しい管理基準が設けられており、対応できる専門の許可を持つ業者への依頼が必要です。古い建物の解体では事前のアスベスト調査を行い、廃棄物の種類を正確に把握したうえで適切な業者に依頼しましょう。見積もりの段階で廃棄物の運搬・処分方法について確認しておくことが、トラブル防止につながります。

まとめ

収集運搬車は、解体工事の廃棄物処理に欠かせない車両です。表示のルールを守っており、許可証を持った業者であれば、廃棄物の処理を安心して任せられます。