解体工事の豆知識

不法投棄監視パトロールとは?解体工事の廃材と不法投棄の実態

ごみの早期発見に欠かせない不法投棄監視パトロール

不法投棄監視パトロールとは、ごみの不法投棄を早期に発見して対応するために、自治体などが実施している監視活動です。不法投棄は生活環境の保全や景観に支障をきたすうえ、原状回復には多大な費用と時間がかかります。定期的なパトロールで監視の目を増やすことにより、投棄そのものを未然に防ぐ狙いがあります。

実施方法は、各自治体によってさまざまです。人目の少ない山間部では歩いて回る陸上パトロールや自動車による巡回が行われ、場合によっては警備業者に休日・夜間の見回りを委託する場合もあります。さらに、海岸や河川敷付近を巡視船で海上から監視したり、ヘリコプターによるスカイパトロールを行ったりします。

不法投棄の約3割を占めるのが建設混合廃棄物

不法投棄の件数は、ピーク時の平成時代と比べると減少しています。環境省の調査によると、令和6年度に新たに判明した産業廃棄物の不法投棄は106件、投棄量は1.4万トンでした。このうち廃棄物の種類で最も多かったのが建設混合廃棄物とがれき類で、それぞれ32件(30.2%)ずつ発生しています。

実行者別に見ると、最も多いのは排出事業者の35件(33%)です。つまり、建設関連の廃棄物を出した事業者が、適正な処理を行わずに不法投棄しているケースが多いことがわかります。また、令和6年度末時点で過去に投棄されたまま残っている事案は2,920件、残存量は 999.1万トンにのぼり、一度捨てられた廃棄物の撤去が進みにくい現状が伺えます。

参考:産業廃棄物の不法投棄等の状況(令和6年度)について | 報道発表資料 | 環境省

不法投棄トラブルに巻き込まれないための注意点

解体工事で排出事業者となるのは元請業者のため、業者が不法投棄をしても原則として依頼主が罪に問われることはありません。ただし、自分が依頼した工事の廃材が適切に処理されないと思わぬトラブルに巻き込まれる場合もあります。

不法投棄を行わない業者かどうかを判断するためには、産業廃棄物処理業の許可証や工事中・完了後に産業廃棄物管理票の写しを提示してもらえるかを、見積もりの段階で尋ねることが大切です。

極端に安い見積もりは、処分費を削っている可能性もあるため、相見積もりは欠かせません。また、アスベストなど管理型廃棄物を含む建材は処分費が高く、不適正処理の動機になりやすいため、事前調査を行い、処分費の内訳をしっかり確認しましょう。

まとめ

不法投棄監視パトロールは、陸・海・空から不法投棄を早期発見する取り組みです。現状、不法投棄の大半は、解体工事で出るがれき類や建設混合廃棄物が占めています。許可証や産業廃棄物管理票を確認し、依頼時から不法投棄のトラブルに巻き込まれないように注意しましょう。