解体工事の豆知識

漉き取り工事とは?残土の処分方法と搬出時の注意点

漉き取り工事は地表の土を削り取る作業

漉き(すき)取り工事とは、建物を建てる地面の余分な起伏を、決められた深さで薄く削り取る作業です。建築作業の床付けの前段階にあたる作業です。床付けとは、基礎や構造物を支える地盤面を設計どおりの高さで平坦に仕上げる工程で、精度を確保するために、まずは漉き取りで表面の土を整えておく必要があります。

解体工事では、建物を取り壊したあとの整地で漉き取りを行うのが通常の流れです。庭や駐車場など植栽があった敷地では、表面に草や根が張った土なども残ります。地盤面が安定していないと沈下の原因にもなるため、漉き取り工事は重要です。削る厚さは設計によって決まっており、新たに土地を活用する際に使い勝手がよくなるよう、丁寧に行う必要があります。

漉き取った土(残土)の処分方法

解体工事で発生する土砂は、産業廃棄物の品目に含まれていません。ただし、木くずなどの産業廃棄物が混在した状態の土や、汚泥は産業廃棄物としての処理が必要です。漉き取った残土は「建設発生土」として扱われ、一般廃棄物に分類されるのが一般的です。

ただし、建設発生土は捨てるものではなく、再利用すべき資源とされています。砂の小石の含有量によって第1種から第4種に区分され、質に応じて使い道が決まります。一時保管するストックヤードに運ばれたあと、土地造成や道路の盛土、埋め戻しなどの工事に使われる資材にリサイクルされるのが一般的な流れです。

また、廃棄物の発生を抑えてコストを下げる観点から、漉き取った表土を現場内で活用する方法もあります。場外へ運び出す量が減れば、運搬にかかる負担も小さくなります。

解体工事での建設発生土搬出時の注意点

建設発生土は、以前は搬出された後の行き先が追いにくい状態でした。しかし盛土による災害をきっかけに規制が強まり、2024年6月からは、建設発生土を搬出する工事の元請業者に、最終の搬出先まで確認する義務が課されています。国が登録したストックヤード以外に土を持ち込む場合は、搬出先の詳細や搬出量などを書面に記録し、工事完了後5年間保存しなければなりません。

施主の立場では、見積書に整地や建設発生土の搬出がどこまで含まれているか、搬出先をきちんと管理している業者かを確認しておくことが重要です。

まとめ

漉き取り工事は、解体工事後の整地作業の一部で、地表の土を薄く削り取る作業です。土自体は産業廃棄物にあたりませんが、木くずや泥が混じると扱いが変わります。再利用するのが基本ですが、工事現場から土を排出する際に元請業者に生じる義務もあるため、処分方法について見積もり段階で確認しておきましょう。